花束を持ったゾウ

好きなものについて楽しく書く

読書記録6「魔法の庭のものがたり2 二代目魔女のハーブティー」

昨日に引き続き、読書記録6です。

アロマの勉強を始めたわたしに叔母が贈ってくれた

あんびるやすこさんの「法の庭のものがたり2 二代目魔女のハーブティー」です。

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※以下、ネタバレあり

 

ジャレットの魅力的な長い髪や、自分を省みてひたむきに努力する姿は、

主な読者である子どもの憧れになるだろうなと思いました。

自分を良く見せるために変わったお茶を作ろうとした場面は、

大人でもこういう時あるなぁ、と耳が痛くなりました。

落ち込んでいるジャレットに、「誰でもやってしまうことだよ」と声をかけて揚げたかったです。

しかしジャレットは自分の間違いに自分で気づき、それを自ら改善しました。

自分の非を認めることは、なかなかできることではありません。

かかしへの思いやりが、ジャレットの「成長」を促した、というストーリーに心が温かくなりました。

 

この物語の素晴らしい点は、実践できるアロマの知識にもあると感じました。

タイトルにもあるハーブティーはもちろん、ラベンダーのサシェやしもやけの薬など

どれも実際に使えそうなものが登場しています。

心温まる物語の中に度々差し込まれるアロマの知識は、読者に自然と身に着くでしょう。

サシェの作り方は、巻末にてかわいいイラストで紹介されています。

ジャレットに教わりながらわたしも作ろう! と思いました。

気になる方はぜひ!

 

物語を通して、一つの軸となる「誰かを思って行動することは幸せで、力がみなぎる

というメッセージが込められているように感じました。

ジャレットはバーボアさんやスーやかかしの。

スーはスーのママの。

バーボアさんはジャレットやスーの。

かかしはスーの。

六匹のネコたちはジャレットの。

みんな、誰かのために行動し、優しさを分け合っている

とても美しい世界で、涙が出ました。

こんな素晴らしい作品は、わたしなんかが紹介するまでもないかもしれませんが、

たくさんの方に読まれてほしいと強く思います。

たくさんの方がこの作品を読み、思いやりの気持ちを持てば、

わたしたちの世界もジャレットたちの世界と同じくらい優しい世界になる気がします。

 

児童文学には学ぶ事や気づかされる事ばかりが詰まっています。

これからも素敵な児童文学との出会いがありますように。