花束を持ったゾウ

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読書記録4「サークル・オブ・マジックⅢブレスランドの平和」

この本について、読書記録をつけられる日が来るとは……。

手に入らずに嘆いていた少し前までの自分に教えてあげたい……。

4冊目は「サークル・オブ・マジックⅢブレスランドの平和」です!

著者はデブラ・ドイルさんです。

honto.jp

ハラハラドキドキからの大団円という物語らしい物語で、とても楽しく読みました。

 

※以下ネタバレあり

 

過去の人間とのかかわりや、誰かの言動の意味が、この巻にかなり集約されていて、

物語の完結を感じさせられました。

 

特に、まさか魔法学校時代の因縁の相手・ゲイマーが登場するとは思いませんでした。

つい先日、一巻を読み返していて、ランドルがゲイマーに意地悪を言われて部屋から出て行く場面に新鮮に腹を立てていたところだったので、怒りは倍増でした。

学校を出ても悪さをしているとは!

時間という最大の自然の摂理に逆らったために、その空間から出られなくなったことは仕方ないとも言えます。

レディ・ブランチの発言には半分同意、半分反対ではありますが。

魔法を使わせないようにする鐘の場面は臨場感があり、読んでいるこちらまで耳が痛くなり、力が抜けるような感覚になりました。

何度も魔法が使えなくなりかけても、誰も欠けることなく守り抜いたランドルは立派でした。

ランドルは魔法使いの自負が強く、「この場を打開できるのは自分だけ」と思いがちなため、目的を果たすために発揮する力が凄まじいです。

そのせいで、危険な目にも度々あいますが、この巻ではほぼ常に、リースとウォルターが傍にいて支えてくれたため、前巻よりは安心して読むことができました。

ランドルが残るなら残る、と言い続けるリースは最高の相棒ですね!

 

ドーン城での戦闘は痛ましいものでした。

安息の地での戦闘で、たくさんの人が亡くなったことを、ランドル自身も悔いていました。

しかしわたしたち読者には、ランドルはできる限りのことをしたように見えました。

ランドルが自分自身にもそう言ってあげられるようになったら、自分を認められたらいいなと思います。

 

最終的にマスターとして承認され、ディアマンテから宮廷魔法使いとして忠誠を求められた場面では泣きそうになりました。

これまでの幾度にもわたるランドルの決死の戦いが思い出されました。

しかも傍には、その戦いでも力になってくれた、宮廷で音楽を奏でるリースと、総帥となったウォルターがいるんですよ!

なんて優しい物語なんでしょう!

わたしは優しい物語が好きです。

頑張ったら報われてほしいです。

平和に近づいた世界でみんな一緒にいられる、花丸のような終わりで、とても嬉しかったです。

 

この平和な終わりから、4巻にどう繋がっていくのかはわかりませんが、早く続きが読みたくて仕方ありません。

でも4巻を読んでしまったら、ランドルたちとの冒険は終わってしまうと思うと、我慢したい気持ちも出てきます。

とりあえず、前の巻を読み返して行こうかな。

 

困難が多い巻ではありましたが、本当に本当に、嬉しい終わりでした!

ランドル、リース、ウォルターの友情に乾杯!

 

追記

メリークリスマスイブですね。

今年もお家で本やパソコンを片手に、ぬくぬく過ごします。

今はテレビで放送されているパディントンの映画を見ながら、このブログを書いていました。

パディントンの原作もいつか読んでみたいです。